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WebAR(ウェブAR)とは?AR開発会社が詳しく解説します!

はじめに

WebAR(ウェブAR)は、ブラウザARとも呼ばれ、Webブラウザ上で体験できるAR(Augmented Reality/拡張現実)のことです。専用アプリをダウンロードする必要がなく、URLをクリックするだけで誰でも手軽にAR体験が可能です。この特性から、SNSなどで簡単にシェアできるため、プロモーションやマーケティングにおいても非常に効果的です。また、開発や導入のハードルが比較的低いことから、多くの企業がその利便性を活用し始めています。

本記事では、WebARの基本的な概念やメリット・デメリットについて詳しく解説します。WebARを活用したプロモーション施策を検討する際に、ぜひ参考にしてください。

ウェブAR(WebAR)とは

WebAR(ウェブAR)は、ブラウザARとも呼ばれ、Webブラウザ上で体験できるAR(Augmented Reality/拡張現実)のことです。専用のアプリをダウンロードする必要がなく、スマートフォンやタブレットでQRコードを読み込むか、URLをクリックするだけで手軽にAR体験が可能なため、SNSなどでのシェアが容易で、プロモーションやマーケティングにおいても非常に効果的です。さらに、開発や導入のハードルが比較的低く、近年では多くの企業がこの利便性を活用してプロモーション施策に取り入れています。

WebARはブラウザベースで動作するため、主にHTML、JavaScript、およびAR.jsなどのライブラリが使用されます。これらの技術を使用することで、Webブラウザ上でARコンテンツを表示・操作することが可能になります。AR.jsは特に、WebARの開発を簡素化し、幅広いデバイスでの互換性を確保するためによく利用されるライブラリの一つです。

WebARの種類

1. マーカーベースのWebAR

マーカーベースのWebARは、特定の画像やパターン(マーカー)をカメラで認識することで、対応するARコンテンツを表示する技術です。この技術は、マーカーと呼ばれる視覚的なキューを使って、デジタル情報を現実世界に重ね合わせます。マーカーベースのWebARは、その手軽さとコスト効率の良さから、多くの分野で活用されています。企業や教育機関が手軽にAR体験を提供するための有力な手段となっています。

以下に、マーカーベースのWebARの具体的な説明を示します。

◆特徴

特定の画像やパターン(マーカー)をカメラで認識することで、ARコンテンツを表示します。マーカーは、QRコードや特定のデザインされた画像などが使われることが多いです。

◆ARコンテンツの表示

カメラがマーカーを認識すると、そのマーカーの位置と角度に基づいて、対応するARコンテンツ(3Dモデル、動画、アニメーションなど)が表示されます。

◆用途

教育、トレーニング、広告など。例えば、商品パッケージのマーカーを読み取って商品の詳細情報を表示する場合など。

◆メリット

簡単なアクセス

専用アプリを必要とせず、Webブラウザ上で簡単にAR体験が可能です。

コスト効率

アプリ開発と比べてコストが低く、短期間での導入が可能です。

広範な互換性

多くのデバイスやブラウザで動作するため、ユーザーのアクセスが容易です。

◆デメリット

依存性

マーカーが必要なため、マーカーが失われたり、認識しづらい環境では機能しません。

品質の限界

ブラウザベースであるため、高度なARアプリと比べて機能やパフォーマンスに制約があります。

2. マーカーレス(空間認識)のWebAR

マーカーレスのWebAR(空間認識WebAR)は、特定のマーカーを必要とせず、カメラとデバイスのセンサーを利用して現実世界の環境を認識し、その中にARコンテンツを配置する技術です。この技術は、現実の環境やオブジェクトを認識することで、より直感的で没入感のあるAR体験を提供します。
マーカーレスのWebARは、その柔軟性とリアリズムから、多くの分野で革新的な体験を提供することが可能です。企業や教育機関がこの技術を活用することで、より魅力的で効果的なコンテンツを提供できるようになります。

以下に、マーカーレスのWebARの具体的な説明を示します。

◆特徴

実際の環境をカメラで認識し、その中にARコンテンツを配置します。マーカーが不要で、場所や環境に応じた体験が可能です。スマートフォンやタブレットのカメラを使用して、現実の環境(床、壁、テーブルなど)を認識します。デバイスのセンサー(加速度計、ジャイロスコープ、深度センサーなど)を活用して、空間の情報を取得します。

◆ARコンテンツの配置

認識した環境の中に、仮想オブジェクトやアニメーションを配置します。ユーザーはデバイスを動かすことで、さまざまな角度からARコンテンツを見ることができます。

◆用途

インテリアデザイン、ゲーム、観光案内など。例えば、家具を部屋に配置してサイズ感を確認する場合など。

◆インタラクション

ユーザーは、タッチやジェスチャーを使って、ARコンテンツとインタラクションすることができます。例えば、仮想オブジェクトを回転させたり、移動させたりすることが可能です。

◆メリット

柔軟性

マーカーが不要なため、どこでもARコンテンツを楽しむことができます。

リアリズム

実際の環境に基づいたコンテンツ配置により、より現実的で直感的な体験を提供します。

インタラクション

ユーザーが自由にデバイスを動かし、さまざまな視点からコンテンツを楽しむことができます。

◆デメリット

技術的な制約

空間認識技術には高い計算能力が必要であり、すべてのデバイスでスムーズに動作するわけではありません。

環境依存性

環境の照明や特徴が乏しい場所では、正確な認識が難しい場合があります。

開発コスト

高度な技術を必要とするため、開発には専門的な知識と時間が必要です。

3. 位置ベースのWebAR

位置ベースのWebARは、GPSやコンパス、加速度計などのデバイスの位置情報を活用して、特定の場所に基づいてARコンテンツを表示する技術です。この技術により、ユーザーは特定の地理的な場所に関連するデジタル情報を現実世界に重ねて見ることができます。位置ベースのWebARは、その場所に特化した情報を提供することで、観光やイベント、ショッピングなど多くの分野で革新的な体験を提供することが可能です。この技術を活用することで、ユーザーは現実の世界とデジタルの世界をシームレスに結びつけた体験を楽しむことができます。

以下に、位置ベースのWebARの具体的な説明を示します。

◆特徴

GPSやコンパス、加速度計などのデバイスの位置情報を利用してARコンテンツを表示します。デバイスの向きや動きも認識します。スマートフォンやタブレットのGPS機能を利用して、ユーザーの現在位置を特定し、特定の場所に基づいてコンテンツが表示されるため、地理的な情報との連携が特徴です。

◆ARコンテンツのトリガー

ユーザーが特定の位置に到達すると、その場所に関連付けられたARコンテンツが自動的に表示されます。このコンテンツは、地図上の特定のポイントに基づいて表示されます。

◆ARコンテンツの表示

位置情報に基づいて、3Dモデル、動画、テキストなどのARコンテンツが現実世界に重ねて表示されます。ユーザーは、デバイスを通してこのコンテンツを見ることができます。

◆用途

観光、屋外広告、イベント案内など。例えば、観光地において特定の場所に到着するとその歴史や情報が表示される場合など。

◆メリット

地域特化のコンテンツ

位置情報を活用することで、ユーザーの現在地に最適化された情報を提供できます。

インタラクティブな体験

実際の場所に関連する情報が提供されるため、より直感的で没入感のある体験を提供できます。

利便性

専用アプリのダウンロードが不要で、Webブラウザを通じて簡単にアクセスできます。

◆デメリット

位置情報の精度

GPSの精度が低い場所や建物内では、正確な位置情報を取得するのが難しい場合があります。

バッテリー消耗

GPSやセンサーの使用が多いため、デバイスのバッテリー消耗が激しくなることがあります。

プライバシーの懸念

ユーザーの位置情報を扱うため、プライバシー保護に対する適切な対策が必要です。

4. フェイストラッキングWebAR

◆特徴

顔認識技術を用いて、ユーザーの顔にフィルターやエフェクトを重ねることでAR体験を提供します。

◆ARコンテンツのトリガー

ユーザーの顔をカメラで捉え、その特徴点を検出・追跡します。これには、顔の輪郭、目、口、眉などの要素が含まれます。

◆リアルタイムのアニメーションやエフェクトの適用

ユーザーの顔の動きや表情に応じて、3Dアニメーションやエフェクトをリアルタイムで適用することができます。例えば、顔にマスクをかけたり、表情に合わせてキャラクターが動くような体験が可能です。

◆インタラクション

ユーザーは自分の顔を使ってARコンテンツとインタラクティブにやり取りすることができます。例えば、顔の動きでコントロールしたり、表情に応じてコンテンツが変化するような仕組みがあります。

◆用途

ソーシャルメディア、エンターテインメント、美容業界など。例えば、顔にバーチャルメイクを施すアプリなど。

◆メリット

直感的なインタラクション

ユーザーは自分の顔や表情を使ってARコンテンツと直感的にやり取りできます。

ユーザーエンゲージメントの向上

リアルタイムでの顔の動きや表情に合わせてARが反応することで、ユーザーのエンゲージメントが高まります。

ウェブブラウザでの簡単なアクセス

特別なアプリをインストールする必要がなく、ウェブブラウザ上で直接体験できる点が便利です。

◆デメリット

精度と安定性の問題

顔の認識や表情の検出の精度や安定性によって、ARコンテンツの表示が制限されることがあります。

プライバシーとセキュリティの懸念:

カメラを使用するARアプリケーションは、プライバシーやセキュリティの懸念を引き起こすことがあります。

デバイスとブラウザのサポート

すべてのデバイスやブラウザで完全にサポートされているわけではなく、一部の制限がある場合があります。

まとめ

本記事では、WebARの基本的な概念やメリット・デメリットについて詳しく紹介しました。

次回は、マーカーについて詳しく書いたり、またARアプリとの違いについてご説明したいと思います。

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