2018.10.18
プレスリリース
プロダクト
~大阪大学とマイスター・ギルドが共同研究を開始~
開発中の内容。現実世界に分子構造が表示される。
株式会社マイスター・ギルド(本社;大阪市西成区、代表取締役 見取 英明、以下 マイスター・ギルド)は国立大学法人大阪大学大学院薬学研究科 情報・計量薬学分野(大阪府吹田市、高木達也教授、以下大阪大学)と、2018年9月1日より共同研究を開始した。
本研究では、Unity製の有機低分子化合物可視化・編集ソフトウェアである「Galahad(仮)」の開発を行ない、更に、このソフトウェアをベースとした教育用のコンテンツを作成する。これによって、大学・大学院生のみならず、前知識を持たないような高校生や一般の方々でも医薬品に対する化学的理解を進め、興味をもってもらうことを目的とする。
Galahadでは、各種低分子化合物をUnity Editor上に生成し、複合現実(Mixed Reality)デバイスに出力する基盤を提供する。また、分子構造の描画に加え、低分子化合物の合成において重要となる有機化学反応を取り扱うためのAPIを提供する。
合成経路の把握は、化合物の合成可能性のみならず、その化合物の生体内での安定性や毒性、代謝性を理解するのに極めて重要である。合成経路の理解に関する個別のルールはそれほど複雑ではないが、これらをまとめ総合的に把握する応用力が必要であるため、学習コストが非常に大きい。そこで、我々はこのソフトウェアの教育への展開として、HoloLensなどの複合現実用デバイスを装着することにより、目の前に分子構造を立体的に表示し、ジェスチャー認識を含めてインタラクティブに学習できるコンテンツを提供、低分子医薬品や天然物化合物などの分子構造を現実世界に表示し、それらを有機合成するまでの化学結合の生成や解離をわかりやすく理解・学習できるコンテンツを開発・提供する予定である。
今後は、中高生や大学生を対象とした薬や化学に関する各種テーマごとに教育コンテンツ開発を行い、よりわかりやすいコンテンツになるよう改良を進め、発表していく予定である。
複数人で同じ分子構造を見ることも可能。
大阪大学×マイスター・ギルド共同研究「有機低分子化合物可視化・編集ソフトウェア【Galahad(仮)】」開発中経過(1)