2018.7.30
研修
ARKit2が公開されて2か月になろうとしています。
ARKit2ではこれまでARKitで出来なかった様々なことが出来るようになっており、ARの可能性がより強く感じられるようになっています。新しくできるようになったことのうち、いくつかを試してみました。
iOS12にあわせてARKitも2.0にバージョンアップしているのをご存知でしょうか?
ARKit2はiOS12以降である必要がありますが、2018年7月末時点ではbeta版しか公開されていません。
動作が不安定になる可能性があり、アップデートは自己責任となります。社内で台数が限られるiOS端末ですが、ARKit2で出来る事の魅力に押されて「よしあげちゃおう」となりました。
ARKit2では複数の端末でAR体験を共有する事が出来ます。iPadやiPhoneを持ち寄ってARゲームを複数人で遊べたり、購入予定の家具をARで配置してみて、同時に別角度からもう一人に見てもらうといった事が出来たりします。
iPad側
iPhone側
憩いのコーナーに配置した架空のカップを二つの端末で共有してみました。画像ではわかりづらいですが、二つの端末で同時に同じARオブジェクトが表示されています。今回のデモでは試せませんでしたが、ARオブジェクトに対するインタラクティブな操作もリアルタイムで反映されます。
技術的には「共有」と同じですが、過去と未来とでAR体験を共有する事は「永続化」につながります。AR表示されるオブジェクトとその位置を特定する情報がファイルとして端末のストレージに保存されるため、アプリを再起動しても、保存したファイルを読み出す事でAR体験を再開できます。AR技術が特徴点ベースのため環境が変わりやすい場所では難しいですが、屋内の照明が一定な場所ではARでメモ書きを残しておいて、後から来た人に読んでもらうなんて事が出来そうです。
床のハイライトが厄介そうでしたが、手がかりとなりそうな特徴点だけをうまく取捨選択しているようで、よくできています。条件は限られますが、簡単に宝探しゲームなんかが出来そうです。
家具や家電の設置シミュレーションを中断しても、次にアプリを起動したときに前回と同じ位置に3Dモデルを出現させる、といったことができます。
空間情報を共有して複数のデバイスで同じAR体験をすることができるようになりました。
例えば、ARゲームを友達と一緒にプレイしたり、設置シミュレーションを同時に複数人で行うことができます。
3次元の物体を認識できるようになりました。
現実の景色から環境マップテクスチャを生成する機能が追加されました。